M&Aとは合併(Mergers)と買収(Acquisitions)。具体的には、株式の譲渡・譲受、営業の譲渡・譲受、合併、資本参加等のことです。
株式譲渡
貴社の株主が、買い手側企業に株式を譲渡するため、売却した株主は売却資金が直接得られます。マジョリティー(過半数)の株式取得の場合はいわゆる買収となり、マイノリティー(半数未満)の場合、資本提携 (資本参加)と呼ばれます。
事業譲渡 (営業譲渡)
営業の全部または一部を他の会社に譲渡する手法です。合併や株式の100%譲渡の場合と異なり、譲渡の対象資産・負債を一部の営業に限定することが可能です。営業譲渡を行う事業のみ行っている企業の場合は、営業譲渡の対価で会社を清算するなどの選択があります。
合弁
合併には、吸収合併と新設合併があり、前者は、複数の当事者会社のうち1社(存続会社)の名の下に合体し、 他社は消滅会社となります。後者は、すべての当事者会社が一旦消滅し、新会社を設立するという形をとります。通常の合併の場合、コストや時間の点で有利なため、吸収合併の手続が採用される場合が多く見受けられます。
一般的に、M&A = 大企業のものというイメージが先行しています。実際に、中小企業の中には、図1. (参照 : 2006年 中小企業白書)のように、事業売却よりも廃業を選ぶ理由として、自社が対象とは思えない企業が半数近く占めています。実際に、今までのM&A会社では、譲渡価格が3億円以上 (仲介手数料 の下限が 500万円 〜 1,000万円)の規模を扱うケースがほとんどでした。
一方で、中小企業も含め、M&Aの件数は年を追うことに増加傾向にあります。その傾向として、上場企業と未上場企業間での買収なども確認できますが、図2. (参照 : 2006年 中小企業白書)のように未上場企業同士でのM&A事例も年々増加傾向が見られます。